(前号より続く)
当時、主に自作の曲を演奏し、人気を博していたグループがある。
その代表格は、ワイルドワンズ。
「想い出の渚」に代表されるオリジナル曲は、リーダーの加瀬邦彦によって作曲されていた。
「青空のある限り」「愛するアニタ」と、POP調のヒット曲を出し続けた。
加瀬邦彦の作風は、歌謡曲っぽさがなく、加山雄三の影響を受けているのかも知れない。
★★★★☆。
ワイルドワンズと同系統のバンドにランチャーズがある。
ヒット曲としては「真冬の帰り道」。
作曲はメンバーの喜多嶋修。
彼らは加山雄三の影響どころか、スタートは加山雄三のバックバンドだったのだ。
★★★★☆と行きたいが、ヒット曲の少なさで★★★☆☆か。
とここまで、好意的に書いてきたが、ここからは雲行きが怪しくなる。
もはやグループ・サウンズとは言われぬ時代か。
「小さなスナック」の一発屋?パープルシャドウズ。
これはもうムード歌謡か。
ミラーボールが似合いそうで、グループ・サウンズはとは言い難い。
グループ・サウンズにも申し訳ない。
★☆☆☆☆。
要するに私が嫌いっちゅうこと。
森田公一とトップギャラン。
もう誰もグループ・サウンズとは呼ばなくなった1969年のデビューなのだが、「青春時代」はヒットしこの世代の愛唱歌となった。
「森田公一と」とあるように、リーダー作曲家森田公一が、ピアノを弾きながら歌う。
せっかくグループ・サウンズの時代の「作曲家」さんの提供曲という形態をディスってきたのに、そして自作自演のグループを持ち上げて来たのに、その「作曲家」さんが主役で出て来ちゃった。
形態も曲調も嫌いなので、パープルシャドウズに続いて★☆☆☆☆。
長々と3回に渡って書いて来たけど、結論?は「グループ・サウンズは不毛だった」
「いや懐かしい曲とか、愛唱曲が残ってるし、良かったじゃない」って言う人もいようが、「グループ・サウンズ」の時代がなければ、もっといいものが残ったと思うよ。
歌謡界もロックもフォークも。
あ、フォークの不毛の時代も書かなくちゃ。
いつかね。