伝道じゃなかった、電動だった。土曜午前中に、珍しくケータイが鳴った。
(常にヴァイブだけど、携帯ヴァイブ)
出るとお客様、学校関係。
「HELP!」の電話だった。
おっ、お役に立てる。
お上への提出資料200頁を数冊ホッチキス綴してほしいということ。
それは容易いことだけど、休日。
ホッチキスを貸してもらえるかという要望だが、クルマに乗らない大きさですと。
で、持って来てもらえばやりますということで、急遽会社に向かった。
その機械が会社に有るかも不安だったし(なんて社長だ)、でもちゃんとあった。
200頁といえば両面で紙100枚分厚さはほぼ1cm、100万円の束と考えれば良い。
社長がひとり工場の片隅で、電源はどこだ、延長コードが要る、試しにヤレ紙(知らないだろー)の束で試してみたら、OK。
しばらく待って、お客様が来た。
現物を見たら、片面200頁。
厚さ2cm。不安が……。
無理矢理、2cmの紙の束をつっこんでやってみたら、機械はその束を噛んでロック。
行きもできなきゃ、帰りもしない。紙も噛んで取り出せない。
現場を知らぬ社長の悲劇が起きた。
結局、出来ませんとお持ち帰り。
月曜朝イチで作業してその足でお上に提出、ということで……次善策にもならぬか。
お役になんて、立てなかった。
お客様が帰ったあと、「社長がやっちまいました。ごめんなさい。」と紙を噛んだままの機械に書き置き。
で、会社からの帰り道、「あ、今日は土曜。やってる製本屋さんがあるかも知れない」
電話したら、OK。
なんだ、最初っからそうすれば良かったんじゃ…。
工程手配もできない社長だあ。
でも、ただホッチキス綴(業界では針金綴という)はお上の仕様に書かれておらず、2穴を明け、クロスで背を巻くということがわかり(針金は作業工程上綴じることになったが)、製本屋さん依頼が正解だったのだ。最初から。
ただ、(機械の?)名誉のために記しておくが、
ウチの老朽化した、普段はほとんどつかわない針金綴機(写真)とはいえ、在ると言うことは現役で通用するし、2cm超の厚さでも(たぶん)綴じられたんだろう。
社長がやったから、出来なかったということ。
ウチの社員もいれば出来たっていうこと。
怪我の功名は、言われた通りに綴じちゃうとお客様は持ち帰って穴を明けるつもりだったわけで、とてもとても2cmの厚さの穴なんて素人さんには明けられない。
なに、長々かいてんだろう?
そういえばこの後「やっちまいました。ごめんなさい。」が起きた。
そんな日か、今日は。