
看板もデカけりゃ、モデルのカーネル・サンダースも一大看板だ。
近づいてよく見ると、描いてあるとか印刷とか印画とかじゃなくて、貼ってある。
そう、絵柄のカッティング・シートが貼ってあるのだ。
(知ってるか)
この看板ならば、「黒」と「赤」と「肌色」の絵柄のパーツに切られたシートが貼ってあるのだ。
並びが悪く貼られると、大きな「福笑い」みたいになっちまう。
が、そんなことはない。コンピュータ制御されているのだろう。
今、看板は殆どこのやり方と、写真系なら印画するやり方である。
壁面一杯に巨大のインクジェットのノズルが描き回る現地プリンタみたいなものもあるけどね。
思い出すのは、子どもの頃の映画館の巨大看板。
全て、看板職人?さんがペンキで描いてた。
ジョン・ウェインの顔も、オードリー・ヘップバーンの顔も、背景も、手で描いてた。
画家さん顔負けの技だ。
そこにはそっくりなジョン・ウェインも、似ても似つかぬオードリー・ヘップバーンも居たけどね。
出し物が変わると、看板も変わる。
その頃は、前の看板の上に重ねて描いていた。
看板屋さんの横を通ると、その看板の断面が見られ、何層にも塗り重ねられたペンキが見えたりして、面白かった記憶がよみがえった。
世の中進歩したんだなってことにしとこう。